慶應義塾大学は4月から、医療分野で将来活躍する人材を高校時代から育成する「医学・医療の学際的修学、半学半教」の2019年度受講生を募集する。2020年3月まで週末を中心に講義や実習、グループワークを重ね、一部の選抜者は国際学会での発表や各種オリンピックへの参加を目指す。
慶應義塾大学によると、募集期間は4月から8月12日まで。対象は高校や各種学校に在籍する15歳から18歳までで、高校教員の参加も可能。応募者から小論文と面接で1次選抜者40人を選び、さらに2次選抜者15人をその中から選考する。
応募者を対象として5月11日、日吉キャンパスでキックオフミーティングを開き、国際的研究者による基礎講義や個別相談を行う。その後、1次選抜者は8月、12月、3月の週末を中心に生命科学全般の講義や講演のほか、実験の基礎を学ぶ実習、プレゼンテーション指導、英語論文抄読会などを受ける。
2次選抜者は同大学の医学、薬学、理工学部の研究室で最先端科学研究や各種オリンピックに参加するための演習を行う。秋にはスウェーデンのカロリンスカ医科大学、イスラエルで海外研究実習に参加する。
日本は2035年、65歳以上の高齢者が33.4%に達する超高齢化社会を迎えることから、医学や医療分野の発展が急務となっている。このため、慶應義塾大学はこの事業で高校時代から国際的な研究に参加し、世界を先導する人材の育成を目指している。