国立大学の2020年度入学定員総数が前年度に比べて107人少ない9万5,528人となることが、文部科学省の集計で分かった。大学院は前年度より335人増えて5万9,517人となっている。
文科省によると、学部の新設は長崎大学の情報データ科学部で、定員110人。共同教育課程は宇都宮大学と群馬大学がともに教育学部を廃止して共同教育学部学校教育教員養成課程を設置する。定員は宇都宮大学が170人、群馬大学が190人の計360人。
大学別では、旭川医科大学が医学部医学科の定員を107人から95人に削減するのをはじめ、新潟大学が人文学部人文学科を225人から210人、東北大学が医学部医学科を135人から116人、長崎大学は工学部工学科を380人から330人とする。岐阜大学と鹿児島大学は教育学部の特別支援学校教員養成課程を廃止する。
これに対し、群馬大学が理工学部電子情報理工学科を120人から140人へ増員するほか、鹿児島大学は医学部医学科を107人から110人とする。九州大学は芸術工学部に定員187人の芸術工学科、弘前大学は医学部に定員10人の心理支援科学科を新設する。
大学院では、北海道教育大学が教育学専攻科の養護教員専攻、愛知教育大学が教育実践研究科の教育実践専攻を廃止する。北陸先端科学技術大学院大学は先端科学技術研究科に融合科学共同専攻、長崎大学は多文化社会学研究科に多文化社会学専攻、山口大学は創成科学研究科に山口大学・カセサート大学国際連携農学生命科学専攻を置く。