英教育専門誌タイムズ・ハイアー・エデュケーション(Times Higher Education)は現地時間の2016年5月4日、「世界大学評判ランキング2016」を発表。アジアトップは東京大学で、12位にランクインした。
同誌が発表する「世界大学ランキング」が論文の引用頻度などから大学の実力を評価するのに対し、「世界大学評判ランキング」は、大学における教育と研究の質を評価指標としている。各専門分野で優れる大学を世界各国の研究者に挙げてもらい、その評判や一般的な認知度など「世評」をもとにランク付けしており、133カ国を対象に10,323の有効回答を得た。
全体の1位はハーバード大学(米)。2位にマサチューセッツ工科大学、3位にスタンフォード大学が続き、トップ3すべてを米国の大学が占める。4位はケンブリッジ大学(英)、5位はオックスフォード大学(英)。米・英の大学でトップ10を独占する結果となった。
日本勢では東京大学に続いて京都大学が27位。いずれも昨年と同順位だった。51位以下は10校まとめての発表となり、51~60位に大阪大学、61~70位に東北大学、81~90位に東京工業大学がランクインしている。
またアジア勢では中国の清華大学(18位)、北京大学(21位)、シンガポール国立大学(26位)、香港大学、韓国のソウル大学(共に45位)が入り、100位以内のアジアの大学数は昨年の10校から18校に増加する結果となった。特に日本と中国からそれぞれ5校が選出されており、同誌はこの2国が「アジア勢の躍進を際立たせた」と評している。
編集責任者フィル・バティ氏は「政府が巨額を投じて大学を支援したことがアジア勢の躍進につながった。今後学生の創造性をより高めるために、授業内容の充実化や改革が必要」と分析している。