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コロナ流行下の年齢・職業別自殺率の変化 東京大学が分析 - 大学ジャーナルオンライン

 東京大学大学院の坂元晴香特任研究員らの研究グループは、新型コロナウイルス感染症の流行期間中に自殺率がどのように変化したか、日本で初めて年齢・職業別の分析を行った。その結果、女性と若年層で自殺者が増加していることが明らかになった。

 新型コロナウイルスに対する様々な政策が自殺者数増加につながる可能性が指摘されている。今回、研究グループは、日本におけるパンデミック下での自殺率の変化について、性・年齢層・職業別に分析した。基礎データとして、厚生労働省所管の2011年1月から2020年11月までの日本国内の月別自殺者データ(計90,048人)を利用。その結果、自殺率は過去10年間では30歳以上の男性で高く、自殺者数は無職男性・無職女性・会社員男性で多かった。2020年は2016~2019年と比べ以下のような増加が示された。

 男性の全年齢層の分析では10~11月に自殺率が増加。30歳未満では7~11月に増加し、30~49歳も10~11月に増加。50~69歳では10月のみ増加。70歳以上では増加は認めなかった。

 女性の全年齢層の分析では7~11月に自殺率が増加。30歳未満では8~11月に増加し、30~49歳の女性でも7~11月に増加。50~69歳では7~9月、70歳以上では11月のみ増加が見られた。

 職業別の分析結果は、男性の自殺率は会社員が8~10月に、学生が8月・9月・11月に増加。女性の自殺率は、会社員が7月・9月・10月・11月に、学生が8~9月に、主婦が8月・10月・11月に、無職が7~10月に増加が見られた。

 総じて、2020年の自殺率は2016~2019年と比べ、男性では10~11月、女性では7~11月にかけて増加。男性では30歳未満に顕著で特に7~11月に著しく、また女性では30歳未満と30~49歳で増加幅が最大だった。

論文情報:【JAMA Network Open】Assessment of Suicide in Japan During the COVID-19 Pandemic vs Previous Years

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