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実践女子大学が2024年度から国際学部国際学科と人間社会学部社会デザイン学科を新設予定。社会連携プログラムもより充実へ - 大学ジャーナルオンライン

 実践女子大学では、2024年度から国際学部国際学科を新設するとともに、人間社会学部に社会デザイン学科を新たに加えて3学科に改組することを構想している。今回の動きには、創設者下田歌子が目指していた「グローバル」と「社会連携」を具現化したいという思いがあるようだ。新学部新学科のカリキュラムと今後について、難波雅紀学長に話を聞いた。

 


少人数授業&必修の留学で、世界で活躍できる力を目指す

 国際学部国際学科では、「言語・コミュニケーション」「国際文化」「日本文化」「地域・観光」の4つを柱に、世界で起こるさまざまなテーマについて学んでいく。学びを進めるにあたって、求められるものは、語学力だ。国際学科では、入学時から3年次前期まで、1クラス20名前後×レベル別6段階の英語授業を必修とし、きめ細やかな指導を実施する。

 2年次後期に行われる3~6カ月の海外留学も必修となっており、それぞれの学生たちは、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアなど、希望するエリアに分かれ、英語をさらにブラッシュアップさせる。ちなみに、現地での学習がスムーズに進められるよう、留学前までに全員がCEFR(セファール)のB2レベル(英検準一級相当)の英語力修得を目指す。

 「海外留学は本学部の目玉のひとつですが、ただ行くだけではなく、事前にしっかり語学力を身に付け、どんなことを学ぶかをしっかり計画を立てて実行して欲しいと思います。私も留学経験がありますが、現地にいる間は、自分がやりたいことにどんどん挑戦しました。帰国後は経験を活かし、インターンシップなどを通して、自分の将来に繋げていって欲しいと考えています」と難波学長は話す。
 卒業後の進路としては、外資系やグローバル企業、航空、旅行、物流、NGO・NPOなどを想定している。

 

メディアやデータサイエンスを学べる社会デザイン学科

 人間社会学科と現代社会学科の2学科で構成されていた人間社会学部は、社会デザイン学科を新設するとともに現代社会学科をビジネス社会学科に改称。2024年度からは、人間社会学科、ビジネス社会学科、社会デザイン学科の3学科とする構想だ。新設の社会デザイン学科は、共創デザイン系、ソーシャル・データサイエンス系、メディアイノベーション系の3つを大きな学びの領域とし、組み合わせながら学んでいく。

 近年注目されているデータサイエンスがキーワードに含まれているが、他大学で行われている統計や数学、機械学習などを使った理系的な分野を学びの中心に置くのではなく、社会課題を解決するためにデータを使うというアプローチで、本学部としての特徴を出していく予定だ。

 出願時に学科の選択で迷う人もいると思うが、人間社会学部は2年次への進級時に決める。1年次にさまざまな科目を受講し、幅広い視野を身に付けてから、自分の興味に合わせて学科を選べるので、入学後のミスマッチを防ぐことができそうだ。大きな学生数の偏りが出た場合を除き、自分の希望学科に進める仕組みになっている。想定される進路としては、シンクタンク、コンサルティング会社、マスコミ、IT企業などがありそうだ。

 

人気の社会連携プログラムは、新学部学科でも

 実践女子大学では、インターンシップや企業や自治体と連携した社会連携プログラムを推進してきた。2023年4月現在、296社(組織)との連携実績を持つ。公益財団法人日本相撲協会と連携した若者向けのグッズの企画制作販売、渋谷のコミュニティFMである渋谷のラジオでの番組制作など、学生、教員、企業や組織が一体となって連携し、さまざまな取組を行ってきた。大手新聞社、飲料メーカー等の企業との実績もある。

 「社会連携プログラムは、実践の実践的な学びになっており、このプログラムがあるから本校に入学したという学生もいるようです。中でも、日本相撲協会とのつながりは長く、すでに5年を超えています。プログラムに参加した学生たちの間では、サークルのようなコミュニティが出来ていて、相撲ガールズと呼ばれています。教員も参画しますが、学生たちが中心となって活動できる、理想的な環境になっています」(難波学長)
過去記事参照

 国際学部、人間社会学部とも「社会連携」は、重要なポイントであり、こうした社会連携プログラムや国内外でのインターンシップを推進していきたいという。国際学部なら日本文化の発信、訪日外国人へのサポート、人間社会学部ならメディアを使ったコンテンツ制作やさまざまなソーシャルデザインなどが考えられそうだ。両学部が4年間学ぶ渋谷という立地は、若者や外国人が多く集まり、また、TV局、インターネット関連の企業なども多く集まる日本でも有数の文化や情報の発信地。カリキュラムの内容に目を奪われがちだが、渋谷で4年間学べるというのは、非常に価値がある。

 

どんどん挑戦し、失敗も糧に成長して欲しい


 難波学長は、今後もさらに社会に開かれた大学を目指すとともに、受け入れ留学生の増加や職員のグローバル化、併設の中学校高等学校との連携を強化したキャリア教育などを行っていきたいと言う。学生・生徒たちには、どんどん挑戦して欲しいと期待する。

 「勉強でも、サークル活動でもなんでもいいので、自分の興味があることにチャレンジして欲しいですね。失敗することもあるかもしれません。でも、失敗することで、自分の得意、不得意に気づく。さまざまなことを学んで社会に出て、思いを実現できるような学生に育ってほしいと思います」

 多彩なカリキュラムのほか、社会連携プログラムも充実している実践女子大学。学生のやる気と一歩踏み出す勇気さえあれば、素晴らしい学びができそうだ。

社会連携プログラムの詳細に関しては、2022年4月取材の過去記事もご覧ください。
https://univdev.wpx.jp/column/2022152064/

 

実践女子大学

優しさと強さを育む実践教育。人と社会を支える力へ

実践女子大学は、教育理念「品格高雅にして自立自営しうる女性の育成」を掲げ、社会で活躍するための能力を身に付けた自立した女性を育成。「都心の渋谷」「自然豊かな日野」の2つのキャンパスで、時代に合わせた実践的な学びを提供しています。演習(ゼミ)や実験・実習など、少[…]

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大学ジャーナルオンライン編集部

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