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生き残りをかけた女子大学の改革。大胆な学部新設・改組、カリキュラム変更、新入試導入の動き。 - 大学ジャーナルオンライン

2023年度入試が終わったばかりですが、6月に入ると、大学のホームページ上で、2024年度入試の募集要項の公開や、予備校ホームページでの最新偏差値が公開され、2024年度入試がはじまります。2022年度末から女子大学で今後が心配になるニュースが連続しました。2024年度・2025年度の女子大学はどのような動きになっているのでしょうか。1都3県の女子大学を中心にレポートしていきます。

 

 

1都3県女子大学 2024年度・2025年度の激しい変化

  首都圏では「恵泉女学園大学」、関西では「神戸海星女子学院大学」の募集停止が発表され、特に、立地が悪く、小規模で、キャンパス移転や改組などの動きが少ない女子大学について心配する声を多く聞くようになりました。

 女子大学の募集悪化の要因として、募集対象者の減少と、設置学部系統の偏りが挙げられます。当たり前の話ですが、女子大学は、単純に募集対象者が男女共学大学の半分です。また、設置学部は、希望者が増えていない文学系や家政系の定員割合が大きく、伸びている社会科学系・理工系などの定員は少なくなっています。

 男女共学への変革や、学部改組を行うことで、ある程度は改善できるのですが、偏差値などで判断される序列の問題もあり、そんなに簡単ではありません。大学としても、課題を把握していないわけでもなく、改善策も考えていない訳でもない。しかし、改革に向けた一歩が踏み出せていない。動けていない。それが要因なのではないでしょうか。

まずは表面的な募集対策だけを行い、入学者確保のために前半入試の比率を上げる。ほとんどの大学が前半入試の比率を上げているため、結局、広報とブランド力勝負になる。そして、前半入試で入学が決まった生徒が多くなったため、一般選抜には受験者が残っておらず、実質倍率が下がっていく。それがさらにブランドを下げていく。

 このようなことは、女子大学だけの話ではありませんが、特に女子大学は顕著です。しかし、すべての女子大学が集まっていないわけではありません。1都3県の私立女子大学は全部で30大学ありますが、そのうち14大学は入学定員を確保できています。(下表参照)

 

 上記の集まっている大学でも、動きはかなり活発です。改組やカリキュラム改革、そして新しい入試導入もあります。じっと待っているだけで募集が改善することはありません。国立を含めて、既に発表されている、主な1都3県女子大学の2024年度・2025年度改組や入試変更はまとめると以下のようになっています。

 

●お茶の水女子大学
2024年度 共創工学部新設

●東京女子大学 
2024年度 全学共通カリキュラム改革
 現代教養学部数理科学科情報数理科学専攻新設

2025年度 全学的な学科再編

●日本女子大学
2024年度 建築デザイン学部新設
2025年度 食科学部新設
2025年度 入試変更【一般選抜(大学入学共通テスト利用型(前期5科目型))新規】

●大妻女子大学
2024年度 入試変更 【総合型選抜(自己推薦型)Ⅱ期 新規など】

●実践女子大学
2024年度 国際学部新設
 人間社会学部社会デザイン学科新設
 人間社会学部ビジネス社会学科(現代社会学科から名称変更)

●聖心女子大学
2025年度 入試変更【共通テスト利用 新規導入】

●学習院女子大学
2025年度 入試変更【一般A方式 数学選択可など】

●フェリス女学院大学
2024年度 入試変更(総合型選抜Ⅱ新規、一般選抜入試日程変更)
2025年度 全学改革

2024年度新設情報は、認可申請中または届出中
2025年度新設情報は、構想中
いずれも、2023年5月30日時点の情報

 

2024年度入試日程はどうなるのか?

 1都3県女子大学の2023年度入試では、学習院女子大学と清泉女子大学が、入試日程を前倒し、または1月末入試日程を新設したため、女子大の中で1月末の入試日程がかなり混雑してきました。

 


 男女共学の大規模大学の入試日程は、2月1日以降に集中しているため、入試日程のバッティングを避ければ、どうしても1月末を選択せざるを得なくなります。1月末入試を選択すると、第一希望大学のすべり止めとして受験する層も存在するため、志願者を獲得しやすくなるというメリットもあります。

 そんな状況の中でも、2023年度入試で2月1日以降の入試を継続して、入学定員を確保している女子大学もあります。大妻女子大学、聖心女子大学、女子美術大学、日本女子大学、実践女子大学、東京女子大学、津田塾大学の7大学。ただし、今後はさらに厳しい募集環境になると考えられ、関西地区のように、一般選抜が1月末と2月上旬、2月上旬と2月中旬のように、異なる時期で一般選抜前期を実施するのが普通になるのかもしれません。2024年度入試日程は、6月から正式発表する大学が多いと思います。どのような入試になるのか注目されます。

 

全国で見ても女子大学は変化が激しい

 北海道では、北海道武蔵女子大学が2024年度開学予定。経営学部の1学部で勝負をかけます。名古屋では、椙山女学園大学が2024年度改組を発表。生活科学部と看護学部を除く5学部の大きな改組になっています。桜花学園大学は2024年度男女共学化とともに国際学部新設。関西では、京都女子大学が2024年度発達教育学部の改組とともに心理共生学部新設。武庫川女子大学が2024年度文学部歴史文化学科新設。神戸女学院大学は2024年度心理学部・国際学部新設。広島県の安田女子大学では、2025年度より女子大学初の理工学部新設を発表しています。1都3県だけでなく、全国的に女子大学の動きが活発になっています。

 2023年4月の入学者情報公開や、2024年度入試の詳細が今後発表されていきます。これらの動きとあわせて、また女子大学の最新情報をお伝えしていきたいと思います。

 

 

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大学ジャーナルオンライン編集部

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