得意科目を活かせる選択肢が豊富に
出願日程や検定料などでも受験機会を拡大
2024年度入試について、山田さんにポイントを伺った。
「1つ目は、一般選抜の「学部個別日程」で「傾斜配点型」と「均等配点型」の2つの入試方式を新設し、募集人員を増やしたことです。これにより文系の10学部で受験機会が、学部個別日程では2回に増えました。「学部個別日程(傾斜配点型)」は、商学部では英語、社会学部では地歴・数学といったように、学部によって配点の高い科目が異なるため、自分の得意科目が活かせるようになっています。
2つめは、文系学部で「共通テスト併用日程(英語)」の受験日が2月6日・7日の学部個別日程(均等配点型)と同日の実施となったことです。この同日実施によって、1回の受験で「学部個別日程(均等配点型)」と「共通テスト併用日程(英語)」の2つの合否判定が可能になりました。入学検定料は「併願減額制度」を利用することで、1出願目が3万5千円、2出願目からは1万円となります。これは2月5日の英数日程と共通テスト併用日程(数学)も同様です」
さらに受験生にとって心強い変更点として、一般入試の「出願締め切り日の延長」がある。これまで大学入学共通テスト実施日の翌月曜日だった出願締め切り日が、2024年度入試は翌水曜日となる。これにより出願期間が2024年1月4日~17日になるのだ。「この3日間は受験生のみなさんにとって貴重な時間になると考えています。共通テストの結果を踏まえ、落ち着いて出願を検討していただきたい」と山田さん。
2025年度には新学習指導要領による入試も控えているが、これまでと同様に受験生・保護者目線を第一に『受験生ファースト』を貫く姿勢だ。
多様な学びを実現する制度で日本初
実就職率ランキングでもトップクラスの実績
「世界的課題の解決に挑む、『強さと品位』を持った人間を育てる」という教育理念を掲げ、改革に取り組み続ける関西学院大学では、多様な学生を受け入れ、正しく評価できる仕組みづくりを行っている。ここでは、関西学院大学が日本で初めて導入した事例を紹介したい。
1つ目が「AI活用人材育成プログラム」。日本IBMと共同開発した日本初のカリキュラムで、全学部生が履修可能。最先端のビジネス視点を取り入れたプログラムにより、AI活用スキルを習得できる。他大学や民間企業にも採用されている、関西学院大学が誇る教育プログラムだ。
2つ目が「マルチプル・ディグリー制度」。自学部の学習と並行して他学部の専攻分野を体系的に履修できる「複数分野専攻制」と併用することで、最短4年で2つの学位を取得する(2学部を卒業する)ことができる。例えば商学部と法学部の学位を取得することで、法律がわかる経営者を目指すことも可能だ。このほか学部・学科の垣根を越えて学べる「他学部履修」も認められている。
こうした充実した制度の先にあるのが、高い就職実績だ。関西学院大学は就職率の高い大学として知られ、過去10年間のうち8回、実就職率ランキング全国1位を獲得している(※卒業生5000人以上)。この実績を支えているのが、学生の進路把握率99.8%という、キャリアセンターの取り組みにある。約20名の職員が学生に直接連絡を取り、就職が決まっていない学生のフォローを行っている。入試段階から卒業するまで、どこまでも「学生ファースト」の姿勢が貫かれている。
関西学院大学 入学センター課長補佐
山田高幹さん